パンデビューにむけて

転機は突然やってきました。
シャンツェのパンを販売するという話が決まりました。
1ヶ月ブログを更新できなかったのは、頭の中も生活もそちらに全て行ってしまったからです。
旅館業とパン販売業は別の許可が必要で、パン専用の設備がなければ食事としてパンを提供できても販売することは出来ないのです。
それ以上に今まで販売に踏み切れなかった大きな理由は、
私には商品としてパンをとらえることが出来なかったからです。
ホテルではお客様の人数や好みに応じ、その時の酵母の状態と自分の気持ちで
酵母や粉の種類、配合を考え、いつも好きなように思いのままに色々なパンを作ってきました。
そうしてパンを焼き上げることが心底楽しかったし、必ず反応が見えるところで手渡してきました。
他人に喜ばれることは何よりの喜び、励みになり、反省、発見もたくさんありました。
なんて恵まれた環境でパンを焼き続けてきた事でしょう。
だけど、それは、宿泊という仕事だから出来たことです。
きちんと同じ製品を作り続けているプロの方たちの厳しい姿勢や職人の技術を目の当たりにするにつけ、私はパン屋さんにはなれないとずっと思っていました。

でも最近、自然発酵の味わいを楽しむ人が増え、求める声も多くなりました。
ここで暮らしているからこそ手に入る地元の食材や、生産者とのつながりも増えました。
流れるように新たな一歩を踏み出すところに立っているのだと思います。
パン工房を名乗るには少々気が引ける私としては、シャンツェの姿勢の中で、今までと同じ思いでパンと関わっていきたいと思っています。
そしてもちろん酵母が主役のパン作りを目指して・・・

プチホテルシャンツェ ぱんこうぼ  販売業の許可をいただきました。